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平民が上級国民と同じようなことをする為の備忘録と雑記帳

Go to トラベルの途中経過をどう評価するか

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(画像はmarriott.comさんから拝借しております)

 

Go toトラベルキャンペーンが開始から約1か月が経過した中で、現在までの推移について政府より発表がありました。

 

 

おさらい

Gotoトラベルキャンペーンの予算は約1兆3500億円で、旅行(宿泊)代金・地域クーポンによる支援額は約1兆1250億円です。まさに空前絶後の事業規模であります。

 

運営委託費に上限約2250億円を設定し、実際の応札額約1900億円でした。予算に対する支援額との差額についてはそういうことだと解釈しています。

 

そこに発生している差額の約350億円の行方とそれ以外の諸経費がどの程度加味され、支援額が公表値に対して満額回答なのかは少々疑問ではあります。

 

利用者について

延べ人数で少なくとも200万人

 

この数字をどう考えるべきなのか。

 

急転直下の前倒しスタートや東京外しなど、どうしてもこの夏に間に合わせた感は強くあります。本来であれば夏休みの時期でもあり、単純に旅行はもちろんのこと、帰省を兼ねてであったり人が動くタイミングなので理解はできます。

 

しかしながら東京除外の影響は大きく、その他の地域での消費者心理を考えても、かなり鈍い出足と言って良いでしょうか。

 

※ただしこれはGotoを利用したケースの話です

 
trraison.hatenablog.com

 

 

予算消化率

現在のところ地域クーポンは発行されておらず、9月以降とはなっているもののあまり早い時期に開始されそうではないような話もちらほらと出ています。

 

単純に予算の70%の割り当てという前提に基づき、なおかつ受益者側が定額であるという非常にアバウトな計算になります。

 

A支援総額:1兆1250億円

B旅行・宿泊対象支援額:Ax70%=7875億円

C既旅行者支援額:1万4000円x200万人=280億円

D未消化予算:B-C=7595億円

 

ということで予算消化率は3.5%程度ということになります。

 

コロナの懸念

キャンペーンが始まる前も始まってからも言われ続けているコロナウイルスの感染拡大等についても発表がありました。

 

Gotoキャンペーン対象の宿泊施設で発生した(この表現が適切かは不明で恐らく宿泊履歴のある)コロナウイルス陽性者は10名であり、そのうちGotoキャンペーンを利用した陽性者は1名とのことです。

 

逆に陽性者の90%がキャンペーン適用外ということは、それが都内在住者なのかやはり東京が危ないなどと安易に結び付けてしまいがちですが、現在のところ詳細は不明です。

 

こう考えると、人が動けばウイルスが動くというのは紛れもない事実ではありますが、旅行による移動よりも身近な危険個所の方に注意する必要があるかも知れません。

 

 

まとめ

平時の夏にこのキャンペーンがあれば、この予算規模でもシルバーウイークまでもたないとも言われるこの壮大な事業が、現在のところ利用者が延べ200万人規模です。少なくともそのうちの数カウントに私も含まれているわけですが、やはり非常にスロースタートだと感じます。

 

逆にいうならば、そのお陰もあってか懸念されていたコロナウイルスの感染拡大という観点からは悲観的な数字は出てきませんでした。目先の数字に一喜一憂しては仕方がありませんが、少なくともこのキャンペーンが起爆剤(悪い意味で)にはなっていないようで一安心です。

 

まずは『東京解禁』への道筋をということになるのでしょうか?

 

今後も様々の状況を鑑みながら、ルールが変更されたり対象地域が変更されたりという可能性は大いにありますが、個々が最大限の注意を払いながらでも『旅』というものが日常に戻る日が訪れるのを祈るばかりです。